賃貸管理会社の修繕業務を効率化
2026/09/072026/09/07
目次
賃貸管理会社の修繕対応はなぜ大変?入居者対応・業者手配・日程調整を外部化して業務効率化
賃貸管理会社の修繕対応で担当者の負担が大きくなる原因は、工事そのものではなく、一件の修繕に何度も連絡・確認・手配が発生することです。
入居者から不具合の連絡を受けると、症状確認、写真や型番の確認、修繕業者の手配、入居者との日程調整、現地確認、見積取得、オーナーへの説明、施工管理、完了確認まで、一件の修繕から多くの業務が発生します。
こうした修繕業務は、工事だけを業者へ発注するのではなく、修繕案件そのものを外部修繕窓口へ任せることで業務効率化できます。
一心企画では、管理会社様の了承を得たうえで入居者へ直接連絡し、症状確認・日程調整・現地確認・見積・業者手配・施工管理から、写真付き完了報告書の提出まで窓口一本で対応します。
この記事では「給湯器からお湯が出ない」という一件の入居中修繕を例に、通常の管理業務では担当者にどれだけ仕事が発生するのか、そして外部修繕窓口を活用すると何が変わるのかを、実際の管理業務の流れに沿って紹介します。
入居者からの「お湯が出ない」で花子ちゃんの一日が始まる
午前9時すぎ。
管理会社でメールを確認していた花子ちゃんの電話が鳴りました。
一心ハイツ101号室に住む山田さんです。
入居者からすれば、伝えたいことはシンプルです。
「お湯が出ない」
しかし、管理会社の担当者は、この一言だけで修繕業者へ依頼できるとは限りません。
まずは状況を確認します。
キッチンでもお湯が出ないのか。
浴室だけなのか。
給湯器のリモコンは点灯しているのか。
エラーコードは表示されていないか。
ガスコンロは使えるのか。
いつから症状が発生しているのか。
給湯器のメーカーや型番は確認できるのか。
修繕業者が状況を判断できるように、必要な情報を入居者から聞き取っていきます。
山田さんがメガネを取りに行っている間にも、花子ちゃんのパソコンには別の仕事が入ってきます。
退去予定の連絡。
契約更新の確認。
別物件の入居者からの問い合わせ。
鈴木さん(一心ハイツのオーナー)へ送る報告。
修繕案件が入ったからといって、ほかの管理業務が止まってくれるわけではありません。
しばらくすると電話の向こうから声がします。
電話を切った花子ちゃんは、山田さんから写真が届くのを待ちます。
ここで一度、修繕業務の流れを見てみましょう。
まだ、修繕業者の手配すら始まっていません。
入居者から「お湯が出ない」と一本電話を受けただけで、
症状の聞き取り
設備状況の確認
エラーコードの確認
写真の依頼
メーカー・型番の確認
といった仕事がすでに発生しています。
しかも、給湯器の故障は生活への影響が大きいため、「時間ができたら対応しよう」というわけにもいきません。
そのとき、花子ちゃんのスマートフォンが鳴りました。
山田さんから写真が届いたようです。
送られてきたもう一枚の写真には、給湯器ではなく玄関横の電気メーターが写っていました。
再び電話します。
これも、実際の修繕対応では起こり得る小さなやり取りです。
一回一回は数分でも、こうした確認が複数の修繕案件で重なれば、担当者の時間は少しずつ削られていきます。
数分後。
今度は給湯器本体の写真が届きました。
ようやく修繕業者へ連絡できる状態になりました。
しかし、ここから先にも仕事があります。
・どの業者へ依頼するのか。
・今日確認できるのか。
・山田さんの在宅時間と合うのか。
・修理で直るのか。
・交換が必要なのか。
・見積はいくらになるのか。
・鈴木さんへどう説明するのか。
・承認後、工事日はいつになるのか。
・工事は問題なく終わったのか。
・完了後の写真はそろっているのか。
入居者からの電話は一本でも、管理会社担当者の仕事は一つではありません。
山田さんにとっては、
「お湯が出ない」
という一つの困りごとです。
ところが花子ちゃんにとっては、その一本の電話から、連絡・確認・手配・調整・報告が次々に発生する一件の修繕案件になります。
そして管理戸数が増えれば、このような案件が一件ずつ順番に発生するとは限りません。
101号室の給湯器を対応している途中に、別物件では水漏れ。
さらに別の部屋では建具の不具合。
昨日依頼した修繕業者からはまだ見積が届かない。
オーナーからは別案件の進捗確認。
担当者は、それぞれの案件が今どこまで進んでいるのかを把握しながら、本来の管理業務も進める必要があります。
だからこそ、賃貸管理会社の修繕業務を効率化するときに重要なのは、単純に**「工事をしてくれる業者を増やすこと」だけではありません。**
一件の修繕について、誰が入居者へ連絡し、誰が日程を調整し、誰が業者を手配し、誰が完了まで案件を追いかけるのか。
修繕案件そのものを誰が持つのか。
ここを変えることが、管理会社担当者の業務負担を減らすポイントになります。
電話一本でも管理会社の仕事は一つではない
山田さんから給湯器の写真が届き、ようやく修繕業者へ相談できる状態になりました。
花子ちゃんは写真と聞き取った症状を整理して、普段依頼している設備業者へ連絡します。
ここで業者へ連絡できたからといって、花子ちゃんの仕事が終わるわけではありません。
次に必要になるのが、入居者と修繕業者の訪問日程の調整です。
花子ちゃんは山田さんへ電話します。
電話を切り、再び業者へ連絡します。
もう一度、山田さんへ連絡します。
ようやく現地確認の日程が決まりました。
しかし、花子ちゃんはまだ工事を発注したわけではありません。
やったことは、業者へ症状を伝え、訪問可能日を聞き、山田さんへ確認し、予定が合わなかったため再び業者へ連絡し、別の日程を確認して、もう一度山田さんへ連絡しただけです。
一つひとつは難しい仕事ではありません。
問題は、この往復が一件の修繕だけで終わらないことです。
その日の午後。
別の管理物件の入居者から連絡が入りました。
新しい修繕案件が一件増えました。
さらにメールを見ると、昨日現地確認を依頼した別物件の修繕業者から、まだ見積が届いていません。
一心ハイツの給湯器。
別物件のドア。
昨日の修繕案件の見積。
それぞれ内容は違っても、管理会社担当者が行う仕事には共通点があります。
入居者へ確認する。
業者へ連絡する。
日程を合わせる。
返事が来ているか確認する。
そして案件が止まれば、もう一度連絡します。
賃貸管理会社の修繕業務が忙しくなるのは、大掛かりな工事ばかり発生するからではありません。
むしろ、こうした数分から十数分程度の連絡や確認が、複数案件で何度も発生することが担当者の時間を奪っていきます。
しかも電話の途中でも、契約、更新、退去、募集、オーナー対応など、管理会社本来の仕事は動き続けています。
そこへ河田課長がやってきました。
この会話こそ、修繕業務の負担が見えにくい理由です。
管理画面上では、単に給湯器修繕1件と表示されているかもしれません。
しかし実際には、その一件の中で担当者が何度も入居者と業者の間に入り、案件を前へ進めています。
修繕件数と、担当者が実際に行う作業回数は同じではありません。
そして現地確認が終われば、次は見積。
その見積が届けば、今度は鈴木さんへの説明と承認が待っています。
現地確認が終わっても、見積・オーナー承認・工事手配が続く
明後日の15時。
修繕業者が一心ハイツ101号室を訪問し、給湯器の状態を確認しました。
現地確認が終わると、花子ちゃんのもとへ業者から連絡が入ります。
これで一歩進みました。
しかし、まだ給湯器を交換できるわけではありません。
管理会社には、オーナーである鈴木さんへ状況を説明し、見積内容を確認してもらう仕事があります。
現地確認から一週間以上が経ちました。
花子ちゃんはメールを確認します。
まだ見積は届いていません。
修繕業務では、このような見積の確認や催促も担当者の仕事になりやすい部分です。
依頼したから自動的に案件が進むとは限りません。
見積が届いているか。
必要な内容が入っているか。
金額に問題はないか。
交換する機種は適切か。
担当者が確認しながら、次の工程へ進めていきます。
夕方、ようやく見積が届きました。
花子ちゃんは内容を確認して、鈴木さんへ連絡します。
オーナーにとって修繕費は物件経営に関わる支出です。
そのため、管理会社が勝手に工事を進めるのではなく、必要に応じて不具合の状況・修繕内容・費用を説明し、承認を得てから工事へ進む必要があります。
しばらくして、鈴木さんから連絡がありました。
ようやく承認が取れました。
ところが、ここでも花子ちゃんの仕事は終わりません。
今度は業者へ発注し、工事可能日を確認して、再び山田さんの予定と合わせる必要があります。
この記事を書いた人|一心企画 杉野陽一
千葉県船橋市出身。原状回復・内装・ハウスクリーニングなどの現場に20年以上携わる。現在は管理会社様向けに、原状回復・入居中修繕・建物修繕などに対応しています。