職人が減少・・近い将来大家さんに影響する問題とは!?
2024/03/312024/04/04
■職人が減少・・近い将来大家さんに影響する問題とは!?
こんにちは!
最近よくニュースやワイドショーで、「日本の職人減少問題」が取り上げられているのをあなたも見たことがあるのではないでしょうか?
この記事にたどりついたあなたは、賃貸アパートなどを所有する大家さんだと思います。
この職人減少が近い将来大家さんに悪影響を及ぼすと私は予想しています。
なぜ、賃貸経営に悪影響を及ぼすのか?
をテーマに解説していきたいと思います。
■職人不足の原因とは?
まずはなぜ職人が減少しているのでしょうか。
減少している主な理由は、高齢職人の離職率、若い世代の不足が主な原因と言われています。
毎年多くの、高齢職人が現場仕事を引退していっている反面、若者は全く集まらないのです。
今の若者は昔にはなかった、華やかな仕事が沢山あります。
パソコンが得意な人は、在宅での仕事もでき高収入を得られる時代のため、
わざわざ3K「キツイ」「汚い」「危険」な仕事をする必要がありませんからね。
私は1980年生まれなのですが、昔は建設関係の求人雑誌がどこのコンビニにも置いてあったことを覚えています。
同世代の人なら知っていると思いますが、「ガテン」などがとくに有名でした。
今では建設関係の求人も昔に比べ目にしなくなったと感じています。
これはお付き合いのある工務店の社長の話なのですが、求人広告費用をかけて若い世代が入社してもすぐに退社してしまうようです。
そのため、企業としては採算がとれないため求人広告は打ち切りにしていると言っていました。
このような理由から職人はどんどん減少しているのです。
■近い将来どのような時代になるのか?
それでは、職人が減少しつづけるとどのような時代になり、大家さんに悪影響を及ぼすのでしょうか?
私なりの考えをまとめてみました。
■さらなる物価高騰
この記事は2023年に執筆しているのですが、物価が高騰しているのはご存知だと思います。
将来さらに物価が高騰している可能性も捨てきれません。
退去後の原状回復やリフォームは建材が必要不可欠なので自ずと単価があがることになるでしょう。
■人件費の単価があがる
職人が不足するということは、職人は依頼が増え続けることになります。
一年中繁忙期状態。
仕事量が増えることで、「安い単価の現場はやる必要はない」という思考になります。
とくに賃貸物件の原状回復やリフォームは管理会社の中抜きなどの影響で、単価が安くなりがちで職人からは不人気の仕事です。
そのため、単価のよい一般エンドユーザーの案件などの仕事のみとし、賃貸物件は対応しない業者が増えることが予想されます。
■着工・完工まで時間がかかる
退去後の原状回復やリフォームをいざ依頼する際に、人手不足により着工まで2~3ヶ月まちが当たり前になることが考えられます。
また、原状回復は様々な専門業者が入るため、完工までさらに時間を要する可能性があります。
例えばなのですが、
クロス・壁紙・フロアタイルやクッションフロアは内装屋さんがすぐに対応してくれたけど、
設備の交換や修理は内装屋さんが終わってから1ヶ月まち。
そこから設備屋さんの工期が1週間。
さらに、ハウスクリーニング業者が1ヶ月まち。
結果、着工から完工まで2ヶ月・3か月とかかってしまうことで、
空室期間が長引くと考えられます。
この期間が長くなると賃貸経営としてかなり厳しくなってしまいます。
■大手ハウスメーカーやリフォーム会社が職人を抱え込む
職人が不足することで、大手の一般エンドユーザーをターゲットとしているハウスメーカーやリフォーム会社が職人の抱え込みすることでしょう。
このような業者はエンドユーザーを相手にしているため、賃貸物件のリフォームなどと比べると利益率に格段の差があります。
そのため、職人の施行単価をあげ専属の契約(他社案件は請負禁止・違約金あり)をすると考えられます。
■法人税や社会保険料があがる
法人税や社会保険料が上がる可能性があります。
そうすると、工事会社は負担分を見積もりにいれることになり、結果、総工事費が上がる事になります。
■大家業として今からできる対策とは?
それでは大家さんはどのような対策をすればいいのでしょうか?
これは、「専属の職人や業者と人間関係を構築」しておくこと。
が答えになります。
人間関係を構築するには、それなりの時間を要します。
大家さんからすると職人はビジネスパートナーであり、っても切れない仲になってきます。
人間関係を構築することで、あなたが困っているときに優先的に対応してくれるのです。
■まとめ
・職人不足の原因
・近い将来どのような時代になるのか
・大家業として今からできる対策
■最後に
この記事は職人減少問題が、将来大家さんに及ぼすであろう影響を、業者目線で解説しました。
大家さんのビジネスパートナーは、
・管理会社や客付け業者
・原状回復などのリフォーム業者
が必須になり、一つの業者が抜けても成り立たなくなります。
こんなことを言ったら不動産業者に怒られてしまうかもしれませんが、不動産業者はたくさんあり、年々増加傾向にある業種ですので、業者選びに差ほど苦労はないと思います。
しかし、職人は減少しているため確保が難しくなります。
また、私のまわりの工務店や職人を含め管理会社の案件は断っている業者も増えてきていると感じています。
管理会社は自社の利益確保のため下請けの業者単価をたたくからです。
結果、割に合わない単価になり、それなりの施行になってしまうのです。
あなたの参考になりましたら幸いです。
それではまた!