空室対策の基本とは?大家さんがやって当たり前のチェックリストを公開します!
2024/03/312024/04/02
■空室対策の基本とは?大家さんがやって当たり前のチェックリストを公開します!
こんにちは!
今回の記事は大家さんはやって当たり前の空室対策、「チェックリスト」を公開します。
「空室が増えてきたから何か対策しないと・・」
「空室の対策をしたいが自主管理のため管理会社が親身になってくれない・・」
「管理会社との関係がうまくいっていない・・」
「所有物件が遠方にある・・」
このようなお悩みがある、あなたは参考にしてください。
現在は、人口減少により空室に悩まされる大家さんが全国的に増加しています。
人口減少に歯止めがきかず今後さらに加速すると予想されるため、賃貸経営者として「空室対策の予備知識」
は必須になっています。
近隣のライバル大家さんと差をつけるためにも、チェックリストを参考に行動をおこしてみてくださいね。
■空室対策の基本!5つのチェック項目とは?
チェック①
募集状況
チェック②
仲介業者・客付け業者との協力
チェック③
共用部
チェック④
空室のお部屋の室内状況
チェック⑤
設備
それぞれ解説していきます。
■チェック①募集状況
募集状況のチェック項目は4つ確認事項があります。
項目①
家賃相場にあっているか?
見学者は物件を探しているエリアで、「条件にあうか?」
を比較し検討します。
その際に、あなたの物件と、近隣ライバル物件の条件がほとんど変わらないようであれば、「安い家賃」を選びます。
これは当然のことですよね。
このように、あなたの家賃が近隣の物件と比べ、「割高になっていることが原因」で入居につながらない場合があります。
確認方法として、専任の管理会社や仲介業者(客付け業者)とのお付き合いがある場合は直に相談してみること。
自主管理している大家さんは、スーモやアットホームであなたの所有する物件の、近隣エリアの相場を調べてみること。
になります。
調べ方はいたって簡単。
あなたの物件に類似する条件(築年数・間取り・最寄り駅からの距離・駐車場の有無・リノベーション済み・階数・設備の有無・その他の条件※ペット可・高齢者可など)を入力するだけで、近隣ライバル物件がどれくらいの家賃で募集しているのか?を確認することができます。
時間に余裕がある人は、「1社の不動産業者」だけではなく、
「複数社」に確認してみる方法もあります。
不動産業者とひと言でいっても、
・売買のみ
・賃貸のみ
・管理のみ
・売買・賃貸・管理すべて対応
など、得意不得意があります。
よって、「相場家賃の把握ができておらず、割高に設定してしまっている」ことが原因になり、なかなか入居付けに繋がらないことがあるのです。
項目②
共益費の設定は適切か
こちらも、項目①の家賃相場にあっているか?と同様になり、割高に設定してしまっていることがあります。
共益費とは、入居者からすると「家賃とは別に毎月支払う」ものです。
そのため、入居者は「家賃と共益費を合算」して毎月の支払い予算で収まるか?
を、頭の中で計算することになります。
家賃を相場に設定していても、共益費が割高ですと予算オーバーになってしまうということです。
オーナー側からすると、
・共用部の電気代
・共用灯の保守・交換代
・共用部の水道代
・ゴミ置き場の清掃費
・エレベーターの電気代・定期点検代
・その他の部分の定期清掃代
などの、コストが発生します。
発生するコストを一度見直してみる事で、無駄な費用を支払っていることがあります。
今一度、「削減できることはないか?」を確認してみましょう。
項目③
仲介会社は1社だけでなく、複数社に募集・公開しているか?
専任の管理会社にお願いしている大家さん、自主管理している大家さん、
両者に言えることなのですが、空室が長く続く特徴として、1社にまかせっきりにしているケースがほとんどです。
専任契約をしている場合は、必ず業者への確認・許可が必要になるのですが、複数の業者に依頼する事であっさりと入居が決まることがあります。
私は、不動産業界での経験があるのですが、「物件の抱え込み」をしている業者をたくさん見てきました。
物件の抱え込みとは、
「自社以外の業者を介入させない」ことになります。
賃貸不動産業者は自社で客付けすることで、
・大家さんからAD(広告費)
・入居者から仲介手数料
双方から手数料をもらえます。
そのため、できることなら自社で客付けし利益を確保したいと考えます。
1社の不動産業者のみに依頼すると、物件の抱え込みが原因で入居まで時間がかかってしまいます。
他社(客付け業者)から物件案内の問い合わせがあっても双方からの手数料を確保したいため、
「お話入っています」
などと伝え、断ることさえあるのです。
オーナー側からするとたまってものではありません。
複数の業者に依頼することにより、このような物件の抱え込みを回避することができるのです。
項目④
不動産ポータルサイトに物件情報が登録されているか?
現代はネット社会のため、ほとんどの人がネット経由で問い合わせをしてきます。
そのため、大手ポータルサイト(スーモ・アットホーム・ライフルホームズ)に物件情報を登録するのが主流です。
「業者に依頼しているから大丈夫!」
ではなく、あなた自身の目で確認をしてください。
なぜなら、業者も人間なので間違った内容を記載をしている場合があるためです。
例えば、
・家賃が間違っている
・諸条件を記載していない
・古い写真を使用している
・設備がすべて搭載されていない
・物件のセールスポイントが伝わる内容になっていない
このような「記載不備が原因」で、案内に繋がっていないことがあります。
これでは、ポータルサイトに物件を搭載しているとはいいきれません。
今一度、搭載内容を確認し、指摘箇所があれば業者に修正依頼をしましょう。
■チェック②客付け業者の協力
ここでは仲介業者との協力ができているか確認しましょう。
確認することは4つ。
①ネット経由からの問い合わせ、内見などの反響数を確認しているか?
あなた自身がネットからの問い合わせ数や反響数を確認してください。
親切な業者ですと細かい報告をしてくれると思いますが、まったく報告無しの業者も多く存在します。
あなた自身が問い合わせ内容や反響数を確認する事で、「なぜ決まらなかったのか」を知ることができ、今後の賃貸経営の戦略に役に立ちます。
②空室対策の相談はしているか?物件にあった提案をしてもらっているか?
空室を埋めるためには、第3者の意見を聞くことが大切です。
自分の意見だけで物事を決めてしまわないこと。
ご自身の意見も大切ですが、第3者に相談することにより、思わぬアイデアをもらいあっさり入居が決まる事があります。
③契約交渉の条件を共有できているか
交渉の条件をしっかりと共有すること。
例えば、
・家賃2,000円までは値下げ可
・今月内に契約で〇〇費用はオーナー負担
・家具・家電のプレゼントキャンペーン
などの戦略を打ち出しているのに客付け業者の担当により、共有ができていないことがあります。
せっかく交渉条件を打ち出したのに無意味になってしまい、「それなら入居したい!」という見込み客を逃してしまうことに・・
共有がしっかりと出来ているかの再確認が必要です。
④いつでも内見が出来るように、現地にキーボックスは設置されているか?
見学者の中には、「今から見学したい!」という人もいます。
このチャンス時に、現地にキーボックスなどが設置されていれば客付け業者はすぐ案内に行けます。
鍵が別の場所にあり、客付け業者の会社から距離があると受け取りにどうしても時間がかかってしまいます。
このチャンスを逃さないためにも、現地にキーボックスなどを設置し、「いつでも見学可能」な状況にしておきましょう。
■チェック③共用部の管理
空室対策は内装(リフォーム・リノベーション)に目が行きがちですが、共用部の管理も重要です。
見学者は室内を確認することは当たり前ですが、「共用部」もしっかりと確認しています。
それでは、見学者はどのような所を見ているのでしょうか。
・エントランス・共用部はキレイか?
階段や廊下に落ち葉やゴミが散らかっていると、言うまでもなく印象がよくありません。
6月の梅雨時期にはコケや藻が発生するため、自身で対応できない場合は専門業者に高圧洗浄してもらうことも必要です。
・ポストにチラシが散乱していないか?
ポストにポスティング業者のチラシなどが溜まってしまっているポストを見学者の目に入ると、「管理が雑なのかな・・」
と思われてしまいます。
専用のゴミ箱を設置し、入居者に案内を提出することで解決できます。
結果、集合ポスト全体がスッキリとし見学者はよいイメージをもちます。
・ゴミ置き場は清潔か?
ゴミステーションの確認も大切です。
カラスやネコによるゴミの散乱はないか?
分別不備の未回収のゴミはないか?
ルール違反はしていないか?
自然動物による散乱は仕方がない部分がありますが、マナー違反などはチラシに内容を記載し、掲示板に貼ったり、ポスト投函し告知する必要があります。
・駐車場・駐輪場は整理整頓されているか?
放置自転車や違反駐車も見学者によい印象をあたえません。
「大切なバイクを置いたらいたずらされそうだな・・」
などの不安につながります。
・廊下電球の玉切れはないか?
夕方時に見学案内がはいった場合、照明の玉切れは暗くなり印象がよくないです。
玉切れ寸前のチカチカしている状態もマイナスポイントになってしまいます。
照明や天井に見られがちなクモの巣にも注意が必要です。
■チェック④空室の室内
空室は、居住中より「汚れる」と言われています。
物件は商品のため、マメなメンテナンスが必須です。
下記は、見学者に悪い印象を与えてしまうので注意が必要です。
・清潔感を保っているか
空室期間が長くなると、自然にホコリやチリ、虫の死骸が発生してしまいます。
・臭い
こちらも空室期間が長くなると、下水などから嫌な臭いが室内を充満します。
まめな空気の入れ替えが必要です。
また、空室期間が長いと排水の水が蒸発してしまうことが原因で悪臭・害虫が発生することがあります。
各排水に(キッチン・洗面・浴室・洗濯機置き場)水を足すことで下水からの臭いを抑えることができます。この水を封水(ふうすい)といいます。
同時に下水から上がってくる害虫防止にもなります。
あなたも排水に水が溜まっている光景をみたことがありませんか?
ただ溜まっているのではなく、封水にはこのような役割があるのです。
数分間水を流すだけで封水が出来るので、「空気の入れ替え時にセットでやる」と覚えておきましょう。
・照明の設置、点灯するか?
見学者は必ず、お天気のいい日や日中に来るとは限りません。
夕方や夜ですと、せっかくの見学者がきても照明が切れていては室内の確認ができません。
・スリッパは準備されているか?清潔か?
お部屋に入ったら一番にスリッパをはきますよね。
そのスリッパが汚かったら・・
スタートから嫌な気持ちになります。
100均などでも販売されていて難しい事ではないので、定期的に交換するように。
■チェック⑤設備
・エアコンは備え付けてあるか?
私の他の記事でも紹介しているのですが、エアコンの備え付けは今の時代必須項目です。
入居希望者はエアコンがあるか、ないかで引っ越し後の出費が大きく変わってきますし、ほとんどの物件にはエアコンが設置されています。
入居希望者からすれば、「当たり前」なのです。
2DKや3DKの間取りの場合最低でも1台の設置が不可欠になります。
また、エアコンが設置されていないと案内にも支障がでてきます。
真夏・真冬の案内前にエアコンを回しておくことで、見学者がゆっくりと室内を確認できます。
先述した、2DKや3DKの間取りに1台の設置でも、前もってエアコンを回しておくことで、
「これだけ冷えるなら1台でも大丈夫だ!」
「1台でもこんなに暖かくなるんだ~」
などの判断材料にもなります。
・使い古した古い設備・昭和の設備はないか?
設備には当然ですが、耐用年数があります。
耐用年数を超えている設備は、どうしても古臭く見えてしまいます。
また、耐用年数を経過していなくても劣化が目立つ場合は、予算に応じ交換する必要があります。
・水回りに、敬遠される汚れはないか?
退去後の原状回復でハウスクリーニングを必ずいれていることだと思います。
私はハウスクリーニング経験があるのですが、クリーニング後日数が空いてしまうと時間と共に「水回りに出てくる汚れ」があります。
代表的な汚れは、水垢や石鹸カスです。
とくに女性は水回りの汚れには非常に厳しい人が多いため、女性をターゲットにしている大家さんは注意が必要になってきます。
「入居前に再清掃!」などの特典を打ち出す手法があります。
■まとめ
・空室対策の基本になる5つのチェック項目
①募集状況
②仲介業者・客付け業者との協力
③共用部
④空室のお部屋の室内状況
⑤設備
■最後に
長くなりましたが、今回は空室対策の基本をテーマに投稿しました。
基本ができている大家さんもいると思いますが、対応出来ていない項目がある場合は参考にしてくださいね。
私は定額制リノベーションをメインに空室対策の一環としてサービス提供しているのですが、このチェックリストを実践してみて、予想以上の効果が出ているお大家さんがたくさんいます。
是非チャレンジしてみてください!
それではまた!