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賃貸物件を所有する大家さんは必見!?プロパンガス(LPガス)料金が2025年より改正されることをご存知ですか?

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賃貸物件を所有する大家さんは必見!?プロパンガス(LPガス)料金が2025年より改正されることをご存知ですか?

賃貸物件を所有する大家さんは必見!?プロパンガス(LPガス)料金が2025年より改正されることをご存知ですか?

2024/03/312024/04/04

■賃貸物件を所有する大家さんは必見!?プロパンガス(LPガス)料金が2025年より改正されることをご存知ですか?

こんにちは!

 

この記事は、プロパンガス料金に関する賃貸物件オーナーに影響を及ぼす重要な事項を投稿します。

 

最後まで確認することで、今回の規制による影響を最小限にすることができるようになりますので、

所有する物件がプロパンガスの大家さんはご確認ください。

大家さん

アパートを所有

私の物件プロパンガス・・

■経済産業省の方針とは

経済産業省は、賃貸集合住宅向けのプロパンガス(LPガス)料金について、給湯器やエアコンなどの上乗せを禁止する制度改正を2025年4に実施する方針を示しました。

 

具体的には、賃貸集合住宅において、ガス料金に関係の無い設備費用が利用者に上乗せされている問題がありました。

 

これに対して、ガス会社からオーナーへの利益供与を発見した際の「通報フォーム」も年内に設置され、

取引の適正化が強化される予定です。

 

この制度改正により、賃貸住宅オーナーがプロパンガスを契約する際に、ガス料金の詳細な内訳を把握できるようになります。

 

また、入居者からの通報をうけつけることで、適正な取引が促進されることになるでしょう。

 

プロパンガススキームは、不動産投資家の間で知られる概念であるため、高価な設備を提供することでオーナーにメリットをもたらす一方で、入居者の負担が増えることもありました。

 

この改正により、過大な営業活動を取り締まり、ガス料金の適正化を図ることが目的です。

 

なお、この通報フォームは、情報提供を通じて政策立案に活用される予定となっており、

賃貸物件オーナーに影響を及ぼす重要な措置となります。

■あなたの所有する物件はプロパンですか?都市ガスですか?

もう少し深掘りしていきたいと思います。

 

あなたが不動産投資家であれば、迷わずプロパンガスを選択していたのではないでしょうか?

 

なぜかと言うと、プロパンガス業者がガス配管や給湯器などを無償で提供してくれますし、故障しても電話1つでなんでも無償で面倒を見てくれるからです。

 

近年、エアコンや宅配ボックスみたいにガスを使用しない設備までサービスしてくれるプロパンガス業者も存在します。

 

日本は人口減少社会に突入していることはあなたもご存知だと思います。

このように人口がどんどん減り、ますます競争が激化していくアパートやマンションなどの賃貸経営の中で、

このような設備をプロパンガス業者が負担してくれるのはありがたいことだと思います。

 

しかし、このプロパンガススキームが2025年から大きく規制されることになりました。

 

先述した通り、そのコストが入居者のガス料金に上乗せされて、プロパンガスの料金がかなり割高になってしまっていたのが、社会的に問題視されていたからです。

 

実際に消費者生活センターにはプロパンガス料金についての相談が、年間で約2,000件も寄せられていたといいます。

 

2025年から規制が始まると、これまでプロパンガススキームで得をしていた大家さんは、今までのような収益を出せなくなる可能性が非常に高いです。

 

もちろんプロパンガス業者にとっても大きな痛手になります。

 

そこでなぜプロパンガススキームが規制されるのか、そしてこの規制による大家さんの影響や今後の対応についても解説していきたいと思います。

■プロパンガススキームとは何か?

まずは、プロパンガススキームの基本について解説していきたいと思います。

 

その前に・・

 

あなたに質問です。

質問とは、「アパートのガス会社は一体誰が選んでいるかご存知ですか?」

おそらく多くの人がそこに住んでいる入居者が選んでいるというイメージを持っていることかと思います。

 

しかし、ガス会社を選んでいるのは物件を借りている入居者ではなく、建物を所有している大家さんになります。

 

ガスを供給する会社は実際にガスを買ってもらう入居者ではなく、ガスの供給を許可してくれる大家さんに選んでもらう必要があるということになります。

 

なので、当然プロパンガス業者は積極的に大家さんに営業する訳です。

「ガス配管の工事は当社で無料でやりますよ!」

「給湯器を無料で交換するので、当社のプロパンガスを使ってください!」

みたいな営業です。

 

ガスを使うのに必要な設備やガスの配管、給湯器やコンロなどを、無償提供しながら契約を取ってきていたということです。

 

近年は、大家さんが要求したのか、ガス業者の営業が激化したのかは定かではありませんが、ガスの供給に全く関係のないものまで、無償でサービスするようになってきていました。

 

例えはなのですが、エアコンやTV付きインターホン、宅配ボックスwifiなども無償提供するガス会社まで出てきました。大家さんの立場からすれば、入居率に直接影響する設備を色々サービスしてくれるわけですから、大家さんの要求も次第に大きくなっていったのかもしれません。

 

当然なのですが、ガスの供給を許可するだけなので、大家さんには費用は一切かかりません。

そのため満室経営の確立も上がりますし、収益性も高くなります。

 

なので、都市ガスのエリアにも関わらず、あえてプロパンガスに切り替える大家さんもたくさんいたんですよね。

プロパンガス業者も商売ですので、大家さんに無償提供したものはどこかで回収しなければビジネスとして成り立ちません。

 

つまり、そのプロパンガス業者が負担した費用は、ガス料金に上乗せされることになるわけです。

 

ということは、ガス料金は都市ガスよりもプロパンガスの方が高くなるのは当然ですよね。

いいかたを変えると、本来はガス会社、もしくは大家さんが負担するべき費用を、入居者が知らない間に負担させられていたということになるわけです。

 

都市ガスより毎月数百円割高になる程度なら、「こんなもんなのかなぁ」で済むかもしれませんが、最近はガス機器以外の設備もサービスにする業者が多いため、毎月数千円も高かった・・という入居者が多発していました。

 

そこでついにお上である経済産業省が規制に向け強化する方向に動き出したというわけです。

 

ちなみに無償サービスした設備で最も多かったのは給湯器で98%以上と言われています。

次に多いのがコンロで約40%。

そして、エアコンで約36%という統計がでています。

 

例えば給湯器の設置・交換費用は一般的に15~20万円くらいかかりますが、ガス機器はプロパンガス業者が販売していることから、比較的安価にガス機器の提供ができます。

 

仮にその費用がガス料金に上乗せされることになってもその額は大きくなかったので、入居者が負担する料金としてその額の問題は顕在化してきませんでした。

 

大家さんからすると、設備を無料で新しくしてもらうことで、月々の家賃を安く見せられるメリットがあり、

多くのプロパンガス業者は設備を無料で提供することで、契約先を拡大することが出来ていました。

 

しかし、その設備コストはガス料金に転嫁されるため、入居者の負担が増えるという構図になっていました。

つまり、大家さんとプロパンガス業者は極めて親密な関係になっていたということです。

 

その陰で入居者は大きな負担を強いられていたということになるわけです。

 

ちなみになのですが、これまではガス料金に対してガス代以外の費用を上乗せすることに関して、法的に明示する必要はありませんでした。

 

このような理由からプロパンガススキームが規制されることになったことになります。

■2025年から実施される規制でどのような影響が出るのか?

【ガス料金の内訳を明確に】

今までのガス料金は基本料金に使った分だけ請求される従量料金をあわせたもので、設備の費用はいくらなのかは不透明でした。

 

規制後は、

●ガスの基本料金

●従量料金

●設備料金

それぞれ3つの金額を明示する必要があります。

 

【ガスを消費する場合に使う器具以外の費用の請求禁止】

先述したようにエアコンやインターホン、宅配ボックスなどの、

ガス料金に関係のない費用を含めることができなくなります。

 

【入居者がガスストーブなどの設備を設置する際は、アパートのガス配管などの設備費を請求しない】

つまり、基本的にアパートの設備は本来オーナーが設置するものですので、

ガス料金ではなく賃料に含めなさい。

ということが明確化されることになります。

 

これに違反した場合には30万円以下罰金、販売免許の登録取り消しなどの罰則が設けられるようになるようです。

プロパンガス業者は2025年、設備の無償提供を売りに営業することができなるということです。

 

そしてその影響はプロパンガス業者と親密な関係にある大家さんにも、直接的なコストアップとして返ってくることになります。

 

ガス配管や給湯器やエアコン、コンロなどの設置費用は大家さんの実費になります。

 

その増えた負担分をどこで回収するかというと、当然家賃で回収するしかないことになります。

しかし、今後も人口が減り、空室が増え続ける時代に家賃を上げるのはそう簡単なことではありません。

 

既存の入居者の家賃を見直すのも一つの手ではありますが、日本の借地借家法では借主保護の法律になっていますので、家賃の値上げは容易ではありません。

 

大家さん側からすると家賃を上げないと確実に収益が減ってしまうことになるので、2025年より開始される規制で、賃貸経営が厳しくなってしまう大家さんが多くなることが予測されています。

 

では、今回の規制で誰が一番得をするのでしょうか?

それは当然入居者になります。

今までのような設備費用の上乗せがなくなり、ガス料金が大幅に安くなるでしょうから、入居者にはメリットしかありません。

 

余談ですが、これまで払っていた余分な上乗せ代はどうなるのかというと、経済産業省では、「過去の行為に遡って禁止義務をかけるものではない」としつつ、既存の契約であっても施行後の契約更新のタイミングでは、この規制の対象になるとの考えが示されています。

 

簡単に申し上げると、過去の余分な請求に関しては目をつむるが、今後、賃貸借契約を更新するときには、ガス料金に設備費を上乗せしないでね。

 

ということになります。

 

ただし、この辺の線引きはまだ明確にはなっていないようなので、プロパンガスを使用している大家さんは、今後の動向を見守っていく必要があると思います。

■プロパンガス物件を所有する大家さんはどのような対応を取ればよいのか?

当初、2027年に規制される予定だったのが、2年早まり2025年に規制されることになりました。

 

そのため、プロパンガスを使用している大家さんは早めの措置が必要になってきます。

 

具体的にどのような対応を取ればよいのでしょうか?

まず考えられることは、

「プロパンガス業者との契約の見直し」になります。

 

今後設備の負担は大家さんがすることになりますから、プロパンガス契約の更新時にはできるだけ、ガス料金が安い業者を選ぶようにしましょう。

 

この記事は2024年に執筆していますが、今のところこれ以外の選択しなないように思っています。

 

仮に、既存の契約が有効で、引き続きガス料金への設備費用の転嫁が有効であっても、入居者が物件を選択する時の基準にガス料金の妥当性がはいってくることになるでしょうから、途中から大家さんが設備費の負担をしなければならなくなるケースも増えてくると思います。

 

このような理由から、プロパンガスを使用している物件を所有している大家さんは、突然の出費に耐えられるように、普段から給湯器などのガス設備費用を積み立てておく必要があります。

 

給湯器やエアコンなどの設備は、本当に突然故障します。

 

その費用負担に耐えられるだけの資金は、普段から計画的に積み立てておくようにすることです。

■最後に

まだ明確な制度の内容は固まっておらず、経済産業省などの各所で検討段階だと思われますが、2025年からプロパンガススキームの規制が始まる事だけは、しっかり頭に入れておいたほうが良いです。

 

今までの、プロパンガススキーム大家さんとガス会社にしかメリットがなく、入居者から見ればデメリットしかない悪習慣であったと思います。

 

プロパンガスを使用している大家さんは、今回の規制をネガティブと捉えず、あるべき姿に戻ったとう認識で、より入居者にとって選ばれる物件を模索していく機会になるのではないでしょうか。

 

今回の規制をポジティブにとらえ、前向きに賃貸経営ができる参考になれば幸いです。

 

それではまた!

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